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急な病気やけがに役立つまめ知識
スポーツのケガと応急処置(RICE以外の対応が必要な場合)
こむらがえり
よく「つった」と表現される痛みのことで、よく起こるのがふくらはぎですが、そのほかのところでも起きます。
【応急処置】
いくつかありますが、基本的には次のようにします。
1.「つって」いる筋肉を伸ばす。
2.「つって」いる筋肉を強く圧迫する。
3.「つって」いる筋肉をマッサージする。
このいずれかの方法で痛みや「つり」は軽くなるはずです。「つって」いる筋肉に力が入る姿勢や動きは、一層痛みを強くしますから注意が必要です。例としてふくらはぎのこむらがえりへの対応をイラストに示しました。
一度起こすと何度でも起こしやすいので、1〜2週間はウォームアップとクールダウンを意識して十分にやりましょう。
1.
「つって」いるの足指先を前面に引き、「つって」いる筋肉を伸ばす
2.
「つって」いる筋肉を強く圧迫する
3.
手でもむなどして、筋肉をマッサージする
突き指
手の指先にボールを当てて、指を突いてしまった状態のことで、球技などでよく起こります。突き指は、よく知られたケガですが、実は指の関節の靱帯のネンザや、腱・靱帯の断裂、脱臼、骨折などが生じていることがよくあります。症状がひどい場合は、指が変形したりします。変形していなくても、腫れがひどく、皮膚が紫色になっている、という場合は骨折していることもあります。骨折は必ずしも「大ケガ」とは思わないで、突き指などでは本人が知らないうちに起こしていることもあるので要注意です。
また、特に親指は重大な損傷を受けていることがあり、しろうと判断は禁物です。
突き指したら、その指を強く引っ張れば大丈夫とよく言われていますが、靭帯・腱・骨がキズついていたら、引っ張ることでかえってケガをひどくすることになります。
【応急処置】
1.患部を動かさないように、軽く曲げた状態(軽度屈曲位)にして、テーピングなどで固定する。
2.氷、アイスパックなどで冷却する。
突き指の場合、まずは固定です。そして冷却。上記の通り、骨折や脱臼などを起こしていることもあるので、基本的には固定と冷却を行い、そのまま病院にいって診察してもらうのが最も正しい方法です。「大丈夫」と放置すると、指はケガに対して大変デリケートに反応し、指が伸びない、曲がらないといった後遺症が出ることもよくあります。軽く考えないように!
1.
軽く曲げた状態にしてテーピングなどで固定
2.
氷・アイスパックなどで冷却
脱臼
スポーツで脱臼が起こりやすいのは肩です。肩を脱臼したときは、外からみてもはっきりわかる変形があり、関節がズレたと感じと激しい痛みがあり動かすこともできません。しかし、突き指の項で述べた通り、指の脱臼は本人でもわからないこともあります。自分で脱臼を治してしまう人もいますが「入ればいい」のではなくスポーツに詳しい整形外科で正しい診療を受ける必要があります。 また、完全に脱臼しなくても、脱臼が不完全な状態で生じることもあります。「はずれかけた」状態、あるいは「はずれたけれどすぐ戻った」状態です。これは「亜脱臼(あだっきゅう)」といい、軽視できないものです。 若い人たちの脱臼(亜脱臼)は、固定などによりきちんと治さないとクセになりやすく、特に最初の脱臼(亜脱臼)の際に整形外科で診察と治療を受けることが非常に大切です。
【応急処置】
1.患部を動かさないようにきちんと固定する(本人が痛がらない姿勢でよい)。肩の脱臼の場合はイラストのように肘の関節を90゜に、腕が胸の前にくるように曲げ、三角布でつるして患部を安静に保つ。この姿勢が普通、痛みも少ない。
2.患部に氷、アイスパックなどをあてて冷やす。 固定、冷却を続けながら、できるだけ早く医療機関で適切な処置を受けてください。脱臼は時間がかかるほど元に戻すのが難しく、小指にいく神経を圧迫してシビレや麻痺が発生することがあります。
1.
肩関節を脱臼したときの固定のしかたは、まず三角布などで腕をつる。肘の関節を約90゜にし腕が胸の前にくるようする。三角布なければ、タオルやふろしきなどで代用してもいい。
2.
さらに腕が動かないように、幅の広めの包帯やなければタオルなどでからだと一緒に固定する。痛みのない姿勢を保てるように、処置をする人とされる人がきちんとコミュニケーションをとるようにしよう。脱臼では固定が非常に大切な処置になることを忘れないで。
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